全ての細胞の細胞膜に、水が通るアクアポリンと言うタンパク質があることが発見されました。アクアポリンは細胞の活性化にとても重要なタンパク質です。そして、興味深いことに、水の種類によって、アクアポリンを通りやすい水とそうでない水があることが分かりました。アクアポリンを通り易い水は細胞に浸透しやすく、細胞の代謝を高め、細胞を活性化します。当研究所では、いろいろな水のアクアポリンを透過性を測定する受託研究を行っています。
全ての細胞の細胞膜に、水が通るアクアポリンと言うタンパク質があることが発見されました。アクアポリンは細胞の活性化にとても重要なタンパク質です。そして、興味深いことに、水の種類によって、アクアポリンを通りやすい水とそうでない水があることが分かりました。アクアポリンを通り易い水は細胞に浸透しやすく、細胞の代謝を高め、細胞を活性化します。当研究所では、いろいろな水のアクアポリン透過性を測定する受託研究を行っています。
細胞の水バランスの調節にアクアポリンが重要な働きをしています。細胞がみずみずしさを保つにはアクアポリンの機能を促進する食品や医薬品が効果的です。また、浮腫や水分過剰が問題になる場合はアクアポリンの機能を抑制する食品や医薬品が効果的です。当研究所では、いろいろな食品や医薬品のアクアポリンの水やグリセロールの透過性を測定する受託研究を行っています。
アクアポリンの透過性試験と関連させて、細胞増殖試験をしております。お手持ちのミネラルウォーターなどの水のアクアポリン透過性が高い場合、細胞増殖試験で増殖促進の結果が得られると、両者を関連づけてアピールできます。今までの経験から、アクアポリン透過性が高い水は培養細胞の増殖を促進する結果が得られています。同様に、医薬・食品・化粧品についても、アクアポリンの透過性試験と関連させて、細胞増殖試験を行っております。
受託研究は試料とご希望の研究内容によって費用が変わります。下表は目安です。お問い合わせ戴き、相談の上、受託研究の内容、費用および期間を決めたいと思います。即、契約をご希望の場合は、表のリンク欄の申込をクリックし、支払方法を確定して下さい。
試料 | 研究項目 | 費用 | リンク |
ミネラルウーター等 |
全身・腎臓・皮膚・脳・分泌腺・脂肪組織の6種類のアクアポリンの水透過性を調べます。 |
約500,000円 |
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6種類のアクアポリンの水透過性試験および動物試験を行います。 |
約1500,000円 |
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食品・ 医薬品 等 |
特定の一つアクアポリンについて、濃度や時間を変えて試験をします。試料は複数個試験できます。試料数が多くなる場合は応相談となります。また、アクアポリンの種類が増える場合も応相談になります。 |
1アクアポンにつき、 約500,000円 |
私達の体の細胞は水で満たされています。最近になるまで、水は細胞膜を自由に通過すると考えられていましたが、そうではありませんでした。細胞膜にはアクアポリンと言う水が通る孔があるタンパク質があることが分ったのです。1992年にアクアポリンを発見したピータ・アグリ教授はノーベル賞を授賞しました(Preston et. al.,1992)。図左は当研究所の代表社員がピーター・アグリ教授と共同研究で分離した微生物(メタン生成古細菌)のアクアポリンの構造です(Kozono et.al.2003)。4分子が集まって4量体を作っています。一つのアクアポリン分子の真ん中に水が通る孔(矢印、直径3Å)を見ることができます。図中央は、アクアポリンを通る水の姿を模式的に示したものです。水は一分子ずつ行儀良く並んで、一秒間に数百万個が通過します。その速度はナトリウムやカリウムなどを通すイオンチャンネルの10倍から1,000倍位早いのです。アクアポリンは細胞の水代謝の要の膜タンパク質で、図右のように、細胞膜にあって、水の出入りを制御しています。
アクアポリンの水透過性はアフリカツメガエルの卵母細胞を用いて測定します。ホルモン剤を注射して卵母細胞を成熟させたメス(上図右)から卵巣塊を摘出し(上図中)、コラゲナーゼ処理後、卵母細胞を分離します(上図右)。
この卵母細胞にヒトのアクアポリン遺伝子RNAを注射します(下図左)。卵母細胞にはカエルのアクアポリン遺伝子がほとんど発現していないので、ヒトのアクアポリンの測定ができます。検体の水の中にヒトアクアポリンを発現した卵母細胞を入れると、卵母細胞が膨張します(下図右)。ビデオで撮影し、単位時間当たりの体積変化を計算し、水の透過性(μm/秒)を計算します。
カエルの卵巣摘出
卵巣内の卵母細胞
卵母細胞
卵母細胞へ注射
卵母細胞を用いた水透過性の測定